プロジェクト名:液晶表示装置における塩化ナトリウムおよび臭化ナトリウムの排水処理プロジェクト
蒸発能力:2系統それぞれ3.5t/h、2.5t/h
蒸発プロセス: 2 セットの 3 効果の強制循環管状蒸発システム
処理対象:塩化ナトリウム、臭化ナトリウムを含む排水
最終濃度: 結晶化
主な材質:TA2(チタン合金)
プロジェクトの背景
ある液晶表示装置の製造工程において、塩化ナトリウムや臭化ナトリウムを含む廃水が大量に発生しました。このタイプの廃水は塩分濃度が高く、腐食性が高くなります。従来の処理方法はエネルギーを大量に消費し非効率であるため、現代の環境保護要件を満たすことが困難です。運転コストを削減しながら効率的な廃水処理と資源回収を達成するために、ユニットは2セットの三効用強制循環管状蒸発システムを導入し、装置の耐食性と動作安定性を確保するために主材料としてTA2チタン合金を選択しました。
処理の流れ
• 前処理: 塩化ナトリウムおよび臭化ナトリウムの廃水は、浮遊固体、大きな粒子の不純物、一部の有機物を除去し、pH 値を調整し、その後の蒸発プロセスの安定性を確保するために、まず前処理を受けます。
• 三効用強制循環蒸発: 前処理された廃水は三効用強制循環管状蒸発システムに入ります。
• 第一効果蒸発: 原蒸気は第一効果ヒーターに入り、廃水を加熱して蒸発させ、生成された二次蒸気は第二効果ヒーターに入ります。
• 二次効果蒸発: 二次蒸気は二次効果ヒーターで廃水を加熱し続け、溶液をさらに濃縮します。生成された蒸気はその後、第 3 の効果に入ります。
• 三重効用蒸発:三重効用蒸発は、低温蒸気を使用して廃水を蒸発させ続け、塩化ナトリウムと臭化ナトリウムが過飽和状態に達して結晶化および沈殿させます。
• 強制循環: 強制循環ポンプの作用により、材料液体が蒸発器内で均一に加熱され、局所的な過熱やスケールの問題が回避されます。
晶析・分離:晶析後、遠心分離や濾過により塩を分離し、高純度の塩化ナトリウムと臭化ナトリウムの結晶を得ることができ、工業用原料としてリサイクルできます。
・凝縮回収:蒸発過程で発生する凝縮水を処理して生産時に再利用することで、水資源のリサイクルと廃水排出量の削減を実現します。
技術的優位性
●高効率・省エネ:蒸気の余熱を繰り返し利用する三元蒸発方式により、消費エネルギーを大幅に削減します。従来の単一効用蒸着プロセスと比較して、その省エネ効果は 30% ~ 50% に達します。
• 強制循環設計:強制循環ポンプの作用により、原料液が蒸発器内で均一に加熱されることを保証し、局所的な過熱やスケールの問題を回避し、装置の動作効率と安定性を向上させます。
• 強力な耐食性:本体はTA2チタン合金で作られており、耐食性に優れており、塩化ナトリウムおよび臭化ナトリウム排水の腐食に効果的に耐えることができ、機器の寿命を延ばします。
• 高度な自動化: 高度な自動制御システムを搭載し、全プロセスの自動監視と操作を実現し、生産プロセスの安定性と製品品質の一貫性を確保します。
• 環境への大きな利点: 二次蒸気を凝縮して回収することにより、廃水の排出が削減され、環境保護要件を満たします。
応用分野
三効用強制循環管状蒸発システムは、化学工学、エレクトロニクス、環境保護などの分野で広く使用されており、特に高塩分廃水の処理や資源回収に適しています。